ローン定数(K)~不動産投資で異なる融資の条件を比較する際に役立つ指数~

不動産投資用語

複数の銀行に融資相談をもちかけ、幸運な事に2つ以上の銀行から融資の条件をもらえたが、融資条件が異なるので迷ってしまう。キャッシュフローを得るためには、どちらの条件のほうが有利なんだろう? と迷った時に使えるのがローン定数です。

ローン定数は下記の計算式で算出できます。

ローン定数(K)=年間返済額 ÷ 借入額

ローン定数(K)は、どれだけお金が出ていってるか(キャッシュアウトしているか)を見る指数ですので、小さいほうがキャッシュフローを得るためには有利です。

ローン定数がないと比較しづらい場合

例えば1億円の新築アパートの融資で2銀行から得られた条件が下記のような場合

A銀行 融資金額9000万円 金利2.0% 期間35年

B銀行 融資金額8000万円 金利1.0% 期間30年

融資金額も金利も期間もそれぞれ違うので、単純には比較できませんよね。
迷ってしまいますよね。
迷いますね!

( ※いや、迷わへんわ! そんなもん「90%融資してくれるA銀行にお願いする」で即決やろ。という意見はわかりますが、今そんな事は聞いていませんw。当ページは ”ローン定数(K)” の説明をするためのページです。 )

ローン定数がわかるとこういう場合でも比較ができる

先ほどの例をローン定数(K)を使って比較してみましょう。
(※毎月返済額の計算は、私はこのサイトを使う事が多いです)

A銀行 融資金額9000万円 金利2.0% 期間35年
毎月返済額 29万8136円
年間返済額 357万7632円
357万7632円÷9000万円=ローン定数(K)
ローン定数(K)=3.98%

B銀行 融資金額8000万円 金利1.0% 期間30年
毎月返済額 25万7311円
年間返済額 308万7732円
308万7732円÷8000万円=ローン定数(K)
ローン定数(K)=3.86%

どれだけキャッシュアウトしているかの指標となるローン定数(K)は小さいほうがキャッシュフローを得るためには有利です。

つまりローン定数が小さいB銀行を選ぶほうが、キャッシュフローを得るという観点では有利です。

( ※「いや、ローン定数がそんな0.1%みたいな誤差範囲程の差しかないんやったら、自己資金少なくて済むA銀行にすべきやろ!」という意見はわかりますが、そんな事はここでは話題にしていませんw。当ページは ”ローン定数(K)” の話をするためだけのページです。)

異なる融資の条件を比較する際に役立つ

ローン定数(K)を使えば、異なる融資の条件を比較することができる とお分かりいただけたと思います。

そして、規模拡大を目指すならローン定数(K)だけで融資をお願いする銀行を決めてはいけないとも何故かご理解いただけたと思いますw。

ちなみに私の1棟目アパートの実例でいうと、ローン定数(K)は3.86%です。

私の1棟目アパート 総事業費(かかった全部のお金)を赤裸々に公開します
私の1棟目アパートの総事業費(かかった全部のお金)を赤裸々に公開してゆきます。 1棟目アパートは、3階建ての木造アパート(新築)で、1フロア2室の計6室の建物です。 総事業費は約7200万円でした。 いやー7200万円て、高い...

融資金額5000万円 金利1.0% 期間30年なので、
毎月返済額は16万819円
年間返済額は192万9828円
ローン定数(K)=3.86%

ご参考になれば~