不動産投資で大事な3つの利回りは、この3つです。
①表面利回り
②実質利回り(NOI利回り)
③総収益率(FCR)
この3つが自分で検証・計算できないようでは、まだ不動産投資をしてはいけないレベルです。
1つずつ確認してゆきましょう。
3つの利回りを計算・シミュレーション
まずはシミュレーション条件ですが、
物件価格1億円、購入時諸経費800万円、家賃収入年間700万円、返済比率50%、空室率10%、運営経費率15% の場合で計算してみます。
①表面利回り
表面利回りは下記の計算式で求められます。
つまり、
表面利回り
=(年間)満室家賃収入÷物件価格
=700万円÷1億円
=0.0700
=7.00%
②実質利回り(NOI利回り)
次にNOI利回り(実質利回り)ですが、次の計算式で算出されます。
つまり
NOI利回り(実質利回り)
=(満室家賃収入 – 空室損 – 運営経費)÷物件価格
=(700万円-70万円-105万円)÷1億円
=525万円÷1億円
=0.0525
=5.25%
③総収益率(FCR)
次に総収益率(FCR)ですが、次の計算式で算出されます。
つまり
総収益率(FCR)
=(満室家賃収入 – 空室損 – 運営経費)÷(物件価格+購入時諸経費)
=(700万円-70万円-105万円)÷(1億円+800万円)
=525万円÷1億800万円
=0.0486
=4.86%
3つの利回りまとめ
3つの利回りのそれぞれの計算式を再確認します。
3つの利回りが計算できる事が重要と書いてきましたが、この数式を覚える事そのものが大事なのではありません。
例えば、
・どう考えても1室5万円しかとれないだろう物件で、新築販売業者の出したシミュレーションが1室7.5万円で計算されているような事があります。満室家賃収入は自分で妥当な額で計算しなす事が出来ないといけません。
・どう考えても満室経営が難しい物件で、業者の出したシミュレーションが空室率2%になっている事があります。空室率はその物件のポテンシャル毎にあった比率を自分で導く事が出来ないといけません。
・どう見ても今すぐにでも屋上防水塗装をやり直さないといけない物件が、それを黙って販売されている事があります。購入後すぐに修繕しないといけない部分は購入時諸経費として計算し、その分物件価格を下げてもらう等の交渉をする必要があります。
つまり、この計算式を構成する要素それぞれを検証できる能力が大事という事です。物件そのものを見る力が大事という事です。
物件をそのもの見る力って何?
それは、
・満室家賃収入
・空室率
・運営経費
・物件価格
・購入時諸経費
を、自分で再度計算・検証できる力の事です。
NOI率(実質利回り)についてはこちらの記事により詳しく書きました。
総収益率(FCR)についてはこちらの記事により詳しく書きました。