不動産投資は時間が味方をしてくれるビジネスです。
時間が進む事で 銀行への返済が進み 残債がどんどん減るから、そこに含み益が積みあがるという理屈です。
だから、不動産投資は時間が経過するにつれどんどん負けにくくなるのです。
(私のブログの読者さんは、不動産投資をやっていない方がほとんどかと思いますので)
こう言われても、「なるほど!そうなのか!」とはなりませんよね。
私が先日買った6室の新築木造アパートを例として説明・シミュレーションしてゆきます。
こんな新築木造アパートを買った場合、年間いくらの手残り?
先日の記事で書いた通り、私は総額7200万円の 総事業費利回り7% の新築木造アパートを買いました。
この私が買った物件で「不動産投資は時間が味方をして負けにくくなる」という事を説明してゆきます。
まずは、銀行借り入れ。
いったいどれくらいの金利で いくらくらい借りられるのかというと
高収入の方なら恐らく
自己資金を2割も(1440万円)入れれば
金利1.5%前後で30年の融資をしてくれる銀行は見つかる というのが現在のよく聞く事例です。
実際 私は金利は1%未満で資金調達できましたので、この前提条件(自己資金2割、金利1.5%、融資期間30年)は全然無理な条件ではありません。
自己資金を2割(1440万円)入れているので、借入金額は5760万円です。
借入金額5760万円、金利1.5%、融資期間30年の場合、月々の返済額は¥198,789です。
計算簡易化&シビアにするため、月の返済額は20万円、年間240万円と、ここでは計算します。
満室での家賃収入は年間約510万円の物件です。
ですが 計算簡易化&シビアにするため、ここでは500万円に減らして計算します。
この年間家賃収入 500万円の中から、銀行へ年間 240万円返済するので、残りは260万円です。
この260万円が年間の手残り? という訳ではなく、ここからまだ色々と支払います。
銀行への返済以外に出ていくお金は
「管理会社への管理料(家賃の約5.5%(税込))」
「共用部清掃費用」
「火災保険・地震保険料」
「ゴミ処理費用」※当物件は自治体の無料回収エリアでしたが。
「インターネット無料(大家負担分)」※当物件は6室で約1万円/月です。
「共用部電気代」
「共用部水道代」
「固定資産税等」
「空室時の無収入リスク(空室リスク)」
「退去があった部屋の現状回復費用」
「入居付けにかかる費用(入居者を見つけてくれた仲介会社への謝礼金:通称AD)」
等、これら合計で家賃収入の15%~20%と言われています。
実際私の場合も15%程度で収まる見込みですが、シビアなほうの20%で計算します。
家賃収入500万円の20%である、年間100万円が『その他の経費』となります。
という事で、
「家賃収入500 – 銀行返済240 – その他経費100 = 160」
つまり、1年目は160万円が手残りとなります。(税引き前キャッシュフローとも言われます)
その後10年が経過したら
1年目の想定手残り額は160万円だと計算できました。では2年目以降も、毎年毎年160万円が残るかというと それは違います。
・通常、家賃は築年数が経つにつれ下落してゆきます。家賃は年間1%ずつ下落すると計算すると実際のそれと合うことが多いです。ここでも家賃下落率1%(毎年5万円減)で計算します。
・銀行への返済額は毎年一定なのでどの年でも240万円です。
・その他経費は、家賃収入の20%なのでこちらも毎年減らして計算しても良いのですが、ここではシビアに100万円のまま減らさずに計算します。
このシミュレーションを1年毎でみると下表のとおりとなります。
年数 | 家賃収入 | 銀行返済 | その他経費 | 手残り(CF) | 累計CF(税引前) | 残債(借金額) |
---|
11年目 | 450万円 | 240万円 | 100万円 | 110万円 | 1485万円 | 3942万円 |
12年目 | 445万円 | 240万円 | 100万円 | 105万円 | 1590万円 | 3761万円 |
13年目 | 440万円 | 240万円 | 100万円 | 100万円 | 1690万円 | 3578万円 |
14年目 | 435万円 | 240万円 | 100万円 | 95万円 | 1785万円 | 3392万円 |
15年目 | 430万円 | 240万円 | 100万円 | 90万円 | 1875万円 | 3203万円 |
16年目 | 425万円 | 240万円 | 100万円 | 85万円 | 1870万円 | 3011万円 |
17年目 | 420万円 | 240万円 | 100万円 | 80万円 | 1950万円 | 2816万円 |
18年目 | 415万円 | 240万円 | 100万円 | 75万円 | 2025万円 | 2618万円 |
19年目 | 410万円 | 240万円 | 100万円 | 70万円 | 2095万円 | 2418万円 |
20年目 | 405万円 | 240万円 | 100万円 | 65万円 | 2160万円 | 2214万円 |
10年間での手残り(税引き前キャッシュフロー)の累計は1375万円です。
どうでしょうか?
「最初に1440万円も出して、10年間で回収できるのが1375万円かよ!? まだ赤字じゃねーか!!」
と思いますか? そう思うなかれです。
10年の間に残債(借金)の返済は進んでいます。言い換えると、含み益はここ(借金を返済した所)にも積みあがっているのです。
この含み益を実際に手にするためには、売却するしかありません。
という事で次の項では、売却した場合をシミュレーションしてみます。
10年経過後に売却したらどうなる
当初借入額は5760万円でしたが、10年間返済し続けて来て残債(借金の額)は4120万円に減っています。
10年後この物件はいくらで売却できるでしょうか?
年間家賃収入が455万円あるので、
表面利回り10%で売却しても4550万円です。
表面利回り9%で売却したら5055万円です。
10年先の市況を読むのは やはり困難ですので、現在と変わっていないと想定します。
現在の市況なら、この物件のあるエリア(大阪府内某所)で築10年の木造アパートが表面利回り9%で売り出されたら、すぐ売れるでしょう。
当初1440万円の手出しをした分のうち 1375万円は回収していますので、未回収分は65万円です。
5055万円で売って、売却時の手数料約3%+αの160万円を支払って、残債4120万円を返済すると残りは、775万円です。
先の65万円を差し引き計算すると、710万円が残ります。
はい。10年後負けていません
よりシビアに 9%ではなく、10%の4550万円で売却したとして計算しても、220万円が残ります。
(4550-4120-145-65=220)
これでも負けていません。
もしも、これに加えて10年間のうちに100万円かかるような大トラブルが、それも2回あったとしても、まだ20万円残ります。
それでも負けていません。
結論:不動産投資は時間を味方にする負けにくいビジネス
今回これだけ各所でシビアに厳しく計算しても、10年後に負けることはありませんでした。
シビアに計算せず、普通に計算したら、もっとお金は残るでしょう。
楽観的に計算したら、もっともっとお金は残ります。
不動産投資は時間を味方にする負けにくいビジネスです。だから、私もやり始めました。
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私のブログで不動産投資に興味を持ったという方にお願いがあります。
不動産投資を始める前に「楽待」の「必読記事」だけは絶対に全部読んでください。不動産投資は負けにくいビジネスではありますが、勉強しないで買ってしまうと負けます。損します。
私のブログの読者さんから不動産投資で損する方を出したくはないので、よろしくお願いします。
安心して下さい。私は楽待からは1円も貰っていませんw