インデックス投資家は「守りつつ」リバランスで下げ対策

S&P投資のススメ

今回の記事は、S&P500(投資信託 or 海外ETF)投資を始めたいor始めたけど、株式だけで良いのかな?債券や現金もポートフォリオに入れて考えたほうがいいのかな? との疑問にぶち当たったに読んでほしい記事です。

以下、文中に出てくる「株」は「S&P500ETF」or「S&P500投資信託」と読み替えて解釈してください。

 

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リバランスとは

まずは、正しい解説を引用しておきます。

リバランス 初めてでもわかりやすい用語集 SMBC日興証券 より引用
複数の資産や証券に分散投資するポートフォリオ運用において、資産の再配分をリバランスといいます。 時間の経過とともに相場が変動し、当初決定した資産配分が変わっていきます。 そこで、定期的にその資産配分の比率を計画どおりに修正します。

理解している人にはわかる説明ですが、私も最初の頃は「この説明」を読んでも理解できませんでした。

私流に大雑把に説明するとリバランスとは、
「株一本ではなくて、預金や債券などの低リスク資産も割合を決めて持っておいた方が良いよ。その方が暴落した時に精神的に楽だから。投資を長くやってると決めたそのバランスが崩れる時はあるから、定期的に調整した方がいいよ」というものです。

 

「下げに不安を感じる」なら、株式1本ではなく、精神安定剤として低リスク資産もポートフォリオに組み入れるべき

(※暴落が来ても20年以上はホールドできる!という方は株式1本のほうが最終的なリターンは良くなります)

私は、「株:現金」の比率を「70%:30%」に保つようにしています。
(執筆当時はそうしていました。現在は「株:低リスク資産=100-年齢%:年齢%」です)

 

仮に「株を700万円(評価額)」、「現金を300万円」持っているとしましょう。
毎月10万円追加入金するとしましょう。

①期待している年利(月利)どおり上昇した場合

「年利6%(月平均0.5%)成長する株」と「現金」のポートフォリオを組んでいたとします、1ヶ月後には株の評価額は0.5%UPするので、比率は

700万3500円:300万円=70.01%:29.99%になります。

70.0%:30.0%に戻すには、翌月の投資用資金10万円のうち、

6万8950円を株に、3万1050円を現金に回せば、再度70%:30%に戻ります。

(※これをノーセルリバランスと言います。「no sell」 売らない(方法)という意味)
(※覚える必要はありません。)

 

②1ヶ月で20%の下げがあった場合

1ヶ月間で、株が20%下げたとしたら、700万円:300万円だった、その比率は

株:現金=560万円:300万円=65.1%:34.9% となります。

これを70%:30%に戻すには、翌月の投資用資金10万円のうち、

10万円全てを株にまわしても、(560+10=)570万円:300万円=65.5%:24.5%で、バランスが戻りません。

この場合は、10万円全てを株にまわすのに加えて、現金300万円のうちから39万円を株購入にまわす。こうしてバランスを70%:30%に戻すことを「リバランス」といいます。

609万円(560+10+39):261万円(300-39)=70.0%:30.0%

仮に毎月10万円株1本への全力投資であれば、安くなったタイミングでもいつもと同じ10万円分しか買えません。それに対して、上記の例では49万円分安値買いが出来ています。(※暴落時の短期的視点では、

もう1つ、これが良いのは、作業としては「崩れたバランスを整える」という、数値で機械的に判断できる作業で、結果的に「安くなった株を大量に購入」することが出来る所です。

更に良い点は、ここから翌月にかけて予想外に更に下げてしまった場合でも、またリバランスを行う事で「もっと安くなった株を大量に購入」することが出来るという点です。

暴落時でも、安くでいっぱい買えてるからいいか!と気持ちが楽になります。

 

リバランスは頻繁に行うと、逆にパフォーマンスを落とすんじゃ?

はい、その通りです。通常、リバランスは頻繁に行うとパフォーマンスを落とします。

これは「株:債券」のようなポートフォリオで、リバランスにより取り崩す際に「利益確定」しないといけない場合、「税金」や「手数料」が多くのしかかるので、パフォーマンスを落としますよ。という意味合いが強いです。

ですから、リバランスは1年に1回程度で良い。とか、目標比率から±5%乖離した時に実行する。とか、そういったある程度のルールを作ってやっている方が多いです。(私もそうです。)

新規入金によるリバランス(ノーセルのリバランス)についてはパフォーマンスを落とすのでは?とかは特に気にすることはありません。

 

まとめ

・「S&P500:低リスク資産(現金・債券など)」の割合を決めてポートフォリオを組むのはオススメ
・リバランスは、キツい下げがやって来てもその場その場で機械的に判断し安く大量に購入できるので、相場を読む必要がない。

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