ドルコスト平均法の「定額買付」には賛成、「時間分散」には賛成できない

      2018/05/22

ドルコスト平均法については賛否両論ありますが、私は賛成派です。

しかし、ドルコスト平均法の「定額買付」という部分については賛成なのですが、「時間分散」という部分については賛成ではないというか、あまり重視しなくても良いというか、無視すれば良いと考えています。

まずはWikipedia から、ドル・コスト平均法についての説明を引用しておきます。

ドル・コスト平均法(英: dollar cost averaging)とは、株式や投資信託などの金融商品の投資手法の一つ。定額購入法ともいう。金融商品を購入する場合、一度に購入せず、資金を分割して均等額ずつ定期的に継続して投資する。例えば「予定資金を12分割して、月末ごとに資金の1/12を投入し、一年かけて全量を買う」という手法。
高値掴みのリスクを避けるための時間分散の一種であるが、数量を等分するのではなく、金額を等分する点が単なる分散と異なる。価格が高い時は購入数量が少なく、安い時には多いため、単純な数量分割に比べ平均値の点で有利になるとされる。価格が下がった場合のみならず、上がったときにも買う点で難平買いとは異なる。
長期投資でリスクを抑制し、安定した収益を得たい場合に使われる手法である。上げ相場でドル・コスト平均法を行うと平均購入単価がかえって高くなり、収益を減少させてしまう欠点もある。タイミングを精密に測れないため、値動きの早い商品で、ハイリターンを目指す投資には向かない。



サラリーマンの積立投資はドルコスト平均法に近くなる

日本では「給料は月1回銀行振込み」という方がほとんどですから、積立投資をする場合、手取りのうち◆万円を投資にまわすといった事をします。ですから、どうしてもドルコスト平均法に近くなります。

ドルコスト平均法をとっている人が多いように思えるのはこれが最大の理由でしょう。

別に皆さん「ドルコスト平均法」をとっている訳ではないのです。ただ定額積立投資をしているだけ。

しかし、この定額積立投資は非常に優れていると思います。

 

ドルコスト平均法で重視するのはこの部分だけで良い

数量を等分するのではなく、金額を等分する

つまり、毎月「定数」買ってゆくよりも、毎月「定額」買ってゆくほうがお得になる。

という事です。

SBI証券のページにわかりやすい具体例があったので引用させていただきます。

上げ相場でも、下げ相場でも、多少の上げ下げは繰り返している訳ですから、「おなじ株数(口数)」買ってゆくよりも「おなじ金額分」買ってゆくほうがお得になります。

そして、ドルコスト平均法では「時間分散」これも一緒に語るからややこしくなるのです。

(※以下「リスク」という言葉を用いますが、金融工学用語のそれではなく「資産が減ってしまう危険性」という意味で使っています。)

 

ドルコスト平均法の「時間分散」には賛成できない

「予定資金を12分割して、月末ごとに資金の1/12を投入し、一年かけて全量を買う」

もっと具体的に言うと、

「投資に回せる余裕資金が120万円あったのなら、1月に120万円購入するのではなく、10万円ずつ12ヶ月に分けて買ったほうが、リスクを平たくできるよ。」

と言っているんです。

「リスクを平たくできるよ」

と言っているんです。

はい。リスクを平たくできるだけで、リスクと一緒にリターンも平たくされているので、何ら意味の無い行為なんです。

「時間分散」という行為はリスクもリターンも平たくされているので、損にも得にもなりません。

とだけ言われても、投資初心者にはわかりにくいですよね。

 

もっともっと具体的に言いますよ

先ほどの例のように「余裕資金を120万円」持っているとします。

①株価下落した場合
1月に120万円一括投資して2月までに株価が暴落して半分になれば評価額は60万円になります。対して、12ヶ月に分散して、1月に10万円投資した場合は評価額は5万円ダウンの115万円で済みます。

②株価上昇した場合
1月に120万円一括投資して2月に株価が倍になれば評価額は240万円になります。対して、12ヶ月に分散して、1月に10万円投資した場合は評価額は10万円アップの130万円にしかなりません。

リスク・リターンが同じですよね?
(この時点で全く同じとわかっていただけた方は、私よりも金融リテラシーのある方だと思います。私など書きながらまとめながらやっと理解しているレベルなので。)

しかし、この①、②までの説明だと、まだわかりにくい方も多いと思いますが、次の③④の例だとどうでしょう

③1年間まったく株価は動かず、1年後に株価下落した場合
1月に120万円一括投資してたら13カ月目の暴落株価半値を受けて60万円になるが、時間分散投資をしていも13ヶ月目の暴落で同じ60万円になる。

④1年間まったく株価は動かず、1年後に株価上昇した場合
1月に120万円一括投資していたら13か月目の上昇株価倍で240万円になるが、時間分散投資していても13カ月目には上昇を受けて同じ240万円になる。

はい。

この「時間分散」投資は、リスクを平たくするが、リターンも平たくする。つまり、③④の例のように何も変わりないということです。「時間分散」自体は無意味です。

しかし、初心者投資家の精神を安定させるプラセボ効果がある事には異論はありません。「時間分散」を「プラセボ効果」とわかって採用するのはアリだと思います。ただ、一括投資にびびっているようでは、いずれうまくいかなくなる時が来ます。運用資産が大きくなればなるほど、「いつ買ったか」よりも「何をどの配分で持っているか」が大事になりますので。大きい額の運用を目指している人へは、早いうちから一括投資に慣れておくことをオススメします。


最後に

ドルコスト平均法において、「定額買付」と「時間分散」とは分けて考えるべき。

「定額買付」という考え方には私は大賛成である。

「時間分散」はリスクを平たくするがリターンも平たくするので、得にも損にもならない。ですから、賛成などできません。しかし、損にもならないので反対もしません。

リスクを調整したいのなら、現金比率(債券比率)や投資対象で調整するべきです。

 

追記

この記事を受けて、私も尊敬するロジカル投資ブロガーのhiroakitさんが、ツイッターで私の記事の間違い部分を指摘してくれ(間違いは訂正済)、かつ自身のブログで「ドルコスト平均法」への考えを述べてくれました。

外部サイトですが、よければこちらのその記事もどうぞ

 - 投資理論