結論から言うと、2019年からNISA制度の非課税枠をフル活用する方法は、下記のとおりです。
2019年~2023年の5年間は”NISA”で、120万円×5年=600万円 を運用し、
2024年~2037年の14年間は”つみたてNISA”で、40万円×14年=560万円 を運用する。
これで今後19年間で、1160万円という非課税枠を使うことができます。
「フル活用する方法」の詳細説明の前に、まずはNISAと,つみたてNISAの基本情報を確認しておきます。
Contents
「NISA」と「つみたてNISA」の違いを確認
NISA 基本情報
毎年の非課税枠は120万円と大きいのが特徴。
しかし、非課税期間は5年と決して長くはありません。
2014年から始まった制度です。
つみたてNISA 基本情報
毎年の非課税枠は40万円と大きくはありません。
しかし、非課税期間が20年と長いのが特徴。
2018年から始まった制度です。
非課税枠と非課税期間以外の違い
投資対象商品が違う
・つみたてNISAの投資対象は、金融庁が商品を厳選した投資信託だけです。
金融庁が無数にある投資信託商品をすでに160本程度に絞ってくれてはいるのですが、160本もあったら選べないよ・・・。という方へは、信託報酬が0.1%台~0.2%台の低コストなものに絞ってから選ぶことをおすすめいたします。
・NISAの対象商品は、投資信託だけではなく、日本個別株、海外ETF(海外投資信託)、海外個別株、と幅広い対象の中から選ぶことができます。
資金は割とあるからNISAを選びたいけど、何を選んだらよいかわからない・・。という方へは、つみたてNISAと同様、つみたてNISA対象商品の中から低コストなものを選ぶのをおすすめいたします。
NISA制度の非課税枠をフル活用する方法
NISAの非課税投資枠は最大600万円?
~私も勘違いしていました~
私(S&P500という米国株インデックスに集中投資しているSPオヤジ)は2018年からNISAの非課税枠を使って、S&P500(海外ETF,および投資信託)に投資しています。
2018年の非課税枠120万円は使い切りました。
私の場合は、2018年~2022年の5年間で 120万円×5年=600万円 の600万円しか非課税枠が使えないと思っていたのですが、これは違いました。2023年新たに120万円の非課税枠を得る方法がありました。
金融庁のNISA特設ウェブサイトを見ると「投資可能期間 2014年~2023年」となっています。
2018年のNISA枠の非課税期間は5年間で、2022年の年末までです。
逆にいうと、2018年枠の非課税期間を2022年末までに終了させれば、2023年は新たなNISAの非課税枠120万円を得ることができます。
ですから、2018年からNISAを始めた人の場合、2018年~2023年で最大累計720万円の非課税枠を使うことができます。
非課税投資枠 新規投資額で毎年120万円が上限(非課税投資枠は最大600万円)
金融庁ののNISA特設ウェブサイトにもこのように載っているのですが、これは同じ時期に使える非課税枠の最大額のことです。
NISA・つみたてNISAはどちらかしかできない?
NISAとつみたてNISAは同時併用することはできません。
ですから、
NISAの120万円×5年間=600万円 と
つみたてNISAの40万円×20年間=800万円 とを比べて
「どっちにしようかな~」
「非課税枠のより大きい800万円にしよう!」と、された方もおられると思います。
が、これは「非課税枠をフル活用する」という観点からすると間違いです。
2023年でNISA制度は終了しますが、つみたてNISA制度は2037年まで終了しません。
「非課税枠をフル活用するならば」
2023年まではNISAを使って、2024年からはつみたてNISAを使えば良いのです。
そしてNISAとつみたてNISAの非課税枠を同じ年に併用しなければ良いので、
2023年までは「NISA」
2024年~2037年は「つみたてNISA」
とすることが「非課税枠をフル活用する」方法なのです。
2019年からNISA制度の非課税枠をフル活用する方法
繰り返しになりますが『2019年からNISA制度の非課税枠をフル活用する方法』は
2019年~2023年の5年間は”NISA”で、120万円×5年=600万円 を運用し、
2024年~2037年の14年間は”つみたてNISA”で、40万円×14年=560万円 を運用して、
今後19年間で、累計1160万円という非課税枠を得ることです。
最後に
当記事は『非課税枠をフル活用する』という観点で書き進めてきました。
しかし注意していただきたいのは、
『非課税枠をフル活用する』ことがイコール『利益が最大になる』ことではない
という事です。
株式市場の相場状況によっては、NISAの運用期間5年間では利益が出ない事もありますので、ある程度の利益が出たら、5年を待たずにそこでNISA枠での運用を終了させる等の工夫が必要かもしれません。
NISA口座では利益が出た分は非課税になるけれども、損が出てしまうと、その分の損益通算はできない等のデメリットもあります。
また、話が複雑になるので当記事では書きませんでしたが、NISAにはロールオーバーという制度があります。 新たな非課税枠を得るよりも、ロールオーバーをしたほうが『利益が最大になる』かもしれません。
しかし、これは投資をしている商品が「日本株なのか」「米国株なのか」「個別株なのか」「インデックスなのか」によっても大きく異なりますし、その時の各市場の相場状況によっても異なりますので、今熟考してもあまり意味がありません。
私個人(米国株インデックスに集中投資している人)が今後どうするのかでよければ2021年あたりから、NISA枠を利確するのか、利確せずにロールオーバーを選択するのかを少しずつ考察し始めると思いますので、またちょくちょくブログを覗きに来てください。
現時点では『非課税枠をフル活用する』方法を知っておく、そしてその制度を利用してみる。これで充分かと思います。
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コメント
emaxis slim sp500をnisaとつみたてnisaではどっちがいいとおもわれますか
コメントありがとうございます。
質問者様の資金力等がわからないので想像で回答させていただきます。
「NISA」と「つみたてNISA」どちらにしようかと悩まれるという事は年間40万円以上、投資に回す余裕資金があるという事でしょう。
でしたら「NISA」がある2023年までは非課税枠のより大きい「NISA」が良いと思います。
しかし、こうも考えられます。
「NISA」と「つみたてNISA」どちらにしようかと悩まれるという事は、「NISA」を選んだ場合2019年のNISA枠の運用が終了する2023年末が近づいてきたら、いつ売るべきかという問題にも悩まされると思います。
そして次の2020年の枠では2024年末が近づいてきたら悩まされる。
というように、2023年の枠が終了する2027年末まで毎年悩まされ続ける可能性があります。
ですので、質問者様の場合、余計な悩みが発生しにくい「つみたてNISA」が良いと思います。